ファンタジー小説銀の騎士外伝

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フレアにはその答えがわかっていた。わかっていたが、わかりたくなかったのだ。
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おばさんの呟き

-呟き後編-12/18

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フレアにはその答えがわかっていた。わかっていたが、わかりたくなかったのだ。

「フーチは昔から子供好きだったよ。結婚前から、たくさん子供が欲しいって言ってたっけね。だけどさ、こればっかりはどうしようもないんだ。あたしだって早く子供をつくってやりたかったさ。何で子供が出来ないのか、随分悩んだもんだよ。だけど、何年経っても、子供はちっとも授からなかったんだ。フーチは泣いてるあたしを慰めてくれた。二人で生きて行こうって誓いあって……」

ふと言葉を切ったフレアの目に、ひとすじの光るものが流れた。

わずかに口元が震えているのは、寒さのせいだけではなかった。

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