ファンタジー小説銀の騎士外伝

ファンタジー小説銀の騎士外伝

死に対する恐怖感、シェーラを死なせてしまった罪悪感、左腕が思うように動かない事への苛立ち、そして今、シュールが側にいない事への不安。
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アビ編

眠れぬ夜4/11

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死に対する恐怖感、シェーラを死なせてしまった罪悪感、左腕が思うように動かない事への苛立ち、そして今、シュールが側にいない事への不安。

そういった感情が次々に押し寄せてアビを押しつぶそうとする。アビはそれに耐えられなくなって、心を閉ざす。

心の中で起こっている感情の波の行方は、アビには漠然とした不安としてしか認識出来なかった。自分の中の新しい感情が何なのか、理解出来なかった。

今はただ、シュールの無事を祈るばかりだ。

シュールを失うかも知れない恐怖が、こんなにも恐ろしいとは!

アビは今まで考えた事もなかったのだ。自分の前からシュールがいなくなる状況なんて。

・・・早く帰って来て、シュール。お願いだから、僕をひとりにしないでよ。・・・

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