ファンタジー小説銀の騎士外伝

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風邪をこじらせたのが原因だった。シュールは本当に独りぼっちになった。
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シュール編

-過ぎし日-6/7

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風邪をこじらせたのが原因だった。シュールは本当に独りぼっちになった。

そして同じように両親のいない独りぼっちのアビは、いつもシュールが村の外へ出るのをうらやましそうに見送っていた。

「アビ、お前ももう八歳だ。俺が狩りを教えてやるよ。」

シュールはほんの気紛れで、アビを狩りに連れていく事にした。

「ホント!?」

目を輝かせてアビが駆け寄って来る。

本当は一人でいたくなかっただけなのかも知れない。

誰かと一緒にいたかっただけなのかも。独りぼっちだと思いたくなくて。

「おふくろさんの剣、持ってきな。使い方教えてやるよ。」

「うん。」

アビが嬉しそうに走って行く後ろ姿を見て、シュールは満足した。

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