ファンタジー小説銀の騎士外伝

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その日、シュールは光る石を手に入れる事は出来なかった。魔物も春にはひなたぼっこをして休んでいるのかも知れない。シュールはそう思った。
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シュール編

-過ぎし日-5/7

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その日、シュールは光る石を手に入れる事は出来なかった。魔物も春にはひなたぼっこをして休んでいるのかも知れない。シュールはそう思った。

ジェシカおばさんに兎のシチューを貰いに行って、光る石が取れなかった事を誤ると、ジェシカおばさんは、

「いいんだよ、そんな事。」

と言ってシュールの頭を、髪がくちゃくちゃになるくらい何度も撫でた。

その日から五日目の朝、ガッシュは静かに息を引き取った。

シュールは大きな瞳に涙をいっぱいに浮かべて、泣くまいと歯を食いしばった。独りぼっちになったシュールをジェシカおばさんはよく面倒見てくれた。

あれから二年の歳月が流れた。その年の初冬に、ジェシカおばさんが死んだ。

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