ファンタジー小説銀の騎士外伝

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「シュール、父さんの具合はどうだい?」
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シュール編

-過ぎし日-1/7

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「シュール、父さんの具合はどうだい?」

家から走って飛び出し、そのまままっすぐ村の外へ出ようとしていたシュールに、となりのジェシカおばさんが声をかけた。シュールは立ち止まってきょろきょろと辺りを見回す。そしてやっと、声の主を見つけ白い歯を見せて笑った。

「おはよう、ジェシカおばさん。今日もいい天気だね。」

シュールの笑顔は屈託がない。

「今日は兎のシチューをつくるからね。後で取りにおいで。」

「ありがとう、おばさん。今日光る石がいっぱい取れたらおばさんにもあげるよ。」

シュールはさらさらの髪を揺らしながら走り去った。

家の中で見ると灰色のシュールの髪は、日の光に透けると銀色に輝く。

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